視力矯正手術
何だか目が見えなくなってきたなぁと思って、視力を測ってみたら、視力が落ちていて、矯正しないとダメですよ、なんて言われたことはありませんか?視力が落ちてくると、大抵はめがねやコンタクトレンズをしなくてはいけなくなるので、それまで何もなくても生活できていたのに、何かと不便になってしまいますよね。視力を矯正していると、運転免許を取る時には、視力が条件以下だと免許を取ることができないし、運転免許を持っていても更新のたびに視力が気になります。スポーツをしたり、お風呂に入ったりする時もめがねやコンタクトがないと、これも不便。視力の悪い人は、そんなことに思い当たる人が多いのでは? 近年、そんな視力の落ちた人でも視力を回復することができるという視力矯正手術(視力回復手術)が注目を集めてきています。聞き慣れないこの「視力矯正手術」ってどんなものなのでしょうか?
そもそも視力というのはどんなものなのでしょうか?
左の絵は目のしくみを簡単に表したものです。 目が物を見ることができるのは、水晶体という部分がレンズの役割をして、網膜に見たものを写すという働きをするからです。 目は優れた働きを持っていて、見ているものが離れたものだとしても、きちんとピントを合わせてみることが出来るのです。それは、角膜がフィルターの役割をし、虹彩が伸びたり縮んだりして、ピントを調節してくれるので、遠くのものも近くのものも同じようにはっきりと見ることが可能になるのです。 視力とは、どのぐらい遠くのものを見ることが出来るのかを数値で表した指標です。数字が大きくなれば、視力が良いということになり、数字が小さくなると視力が悪いということになる訳です。通常正常と言われる視力は、1.0〜1.5ぐらいですが、1.0を下回ると徐々に遠くのものが見えにくくなっていきます。普通自動車の運転免許では、両眼で0.7以上の視力が必要となります。
■近視
近視とは、遠くからの光線が網膜の手前で画像となってしまうので、遠くのものが見えない状態のことを言います。近視は、近くのものははっきりと見えても、遠くのものはよく見えないのが特徴です。視力矯正には、凹レンズで調整を行ないます。
■遠視
遠視とは、遠くからの光線が網膜では画像とならずに、網膜よりも後ろに焦点が合ってしまう状態で、遠視の場合は、水晶体を膨らませることで見えるようにはなりますが、常に調節をしている状態になるので、眼が疲れやすくなります。視力矯正には、凸レンズで調整を行ないます。
■乱視
乱視とは、角膜や水晶体が正しい球面になっていないことによって、外から入ってくる光線がきちんと像を結ばなかったり、焦点の位置が微妙にずれていたりして、見えづらい状態を言います。 乱視がひどくなると、物の輪郭がぶれて見えたりすることがあります。乱視の矯正は、円柱レンズを使って行ないます。
視力矯正手術(視力回復手術)の種類
視力の矯正は、手術だけによって可能という訳ではありません。超音波治療器というものを使って視力回復の治療をするという方法もありますが、どんな人にも効果があるという訳ではありません。わたしも視力が落ち始めてまだめがねを使う前に一定期間この超音波治療器で治療したことがありますが、治療中頭痛が起こるようになり、治療が継続できなくなったという経験があります。視力回復に有効な治療法として超音波治療をされる方は、体質が合わないこともあることを理解して治療に臨むのがよいと思います。 さて、今回のテーマである視力矯正手術は、レーザーを使った施術により人工的に目の機能を回復に導こうとする治療です。ただし、視力矯正手術は超音波治療と一緒で、必ずしも効果が出るということは謳っていません。人によっては、効果の出ない場合もあるということを念頭において、手術をするかどうかを決断されることをおすすめします。健康保険の適用外なので、手術費用はかなり高額になります。そのため、病院によってはクレジットで代金を払えるところもあります。両眼で30〜40万円程度、片眼で15〜20万円程度が相場のようです。既に手術した人の紹介を受けると、手術料が安くなるところもあるらしいので、周りに手術した人がいれば、聞いてみてはいかがでしょうか。 その手術方法はいくつかあるので、主な手術について説明します。 中でも一番知られているのは、レーシックと言われる視力矯正手術方法です。
■LASIK(レーシック):Laser insitu Keratomileusis
アメリカでは視力矯正といえば、このレーシックと言われるほど視力矯正手術としては主流ですが、日本での知名度はまだそんなに高くありません。レーシックは、角膜の表面を薄く削って一辺をめくり、角膜の表面のカーブをレーザー照射によって正常な状態に近づけることによって視力の矯正を行なうという手術方法です。レーザー角膜内切削形成手術とも言われます。角膜が薄い人は、手術ができない場合もあります。
■PRK(ピー・アール・ケー):Photorefractibe Keratectomy
ピーアールケーは、角膜表面に直接レーザー照射して、角膜の表面のカーブを正常な状態に近づけることによって視力の矯正を行なうという手術方法です。角膜表面に直接レーザーを照射するので、手術後3日間は保護用のコンタクトレンズを装用します。 角膜にレーザーを直接照射するので、レーシックと比べて術後に角膜上皮のめくった部分がずれにくいので、格闘技などの激しい運動をする人に最適で、厚生労働省の承認を受けている手術です。
■LASEK(ラセック):Laser Epithelial Keratomileusis
ラセックは、前にあげたレーシックとピーアールケーの中間の手術方法です。 ラセックは、角膜表面を薄く剥いでから、レーザーの照射を行なうので、角膜を直接めくるレーシックよりも痛みが起こりにくいということです。
視力矯正手術(視力回復手術)を受けるための条件
視力矯正手術(視力回復手術)を受けるには、手術を行なえる条件に適合していなくてはいけません。視力矯正手術(視力回復手術)を受けられない条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳未満である場合
- 年齢が40歳以上で、老眼になっている場合
- 乱視の場合(円錐角膜による乱視の場合は手術しても視力矯正が望めない)
- 角膜の厚さが十分ではない場合(検査が必要)
- 目の病気(白内障、緑内障、ぶどう膜炎、網膜疾患など)にかかっている場合
- 持病(糖尿病、膠原病、アトピー性疾患など)のある場合
- 妊娠中または授乳期間中の場合
以上の条件をクリアして、なおかつ手術の内容や術後の結果が希望通りにならない場合もあるということを理解した上でなら、視力矯正手術を受けて、視力の回復を狙ってみるのもいいのではないでしょうか。