毒蛇
噛まれたら一巻の終わりというイメージの強い毒蛇。動物園や山林などに生息しているので、あまり見かけないだろうと思っているところに、時々入ってくるまむしやハブなどの毒蛇の出現情報、もしくは毒蛇の脱走情報。非常に肝を冷やされますね。それでも、滅多に毒蛇に噛まれることはないのですが、もしものために日本の毒蛇、世界の毒蛇について知識を深め、その毒への対処法を知っておきませんか?毒蛇の毒の種類
毒蛇といっても、まむしからハブといった日本でも野生の個体が見られるものから、コブラやアマガサヘビといった日本では見られない毒蛇まで、800〜900種類に及ぶ数の毒蛇が世界には生息しています。その毒蛇によって、それぞれの生態や容姿は違うものも多く、中には海で生活する種類の毒蛇までが存在します。ということは、毒蛇の種類によって毒が違っても何の不思議もありません。すべての毒蛇が、同じ毒を持っているように思えますが、実は毒蛇はその種類によって持っている毒の効果や強さが変わってくるのです。
■神経毒
神経毒は、コブラ科のヘビが持っている毒蛇が持つ毒の中でも最も命を落とす可能性の高い毒です。なぜ、コブラの持つ毒が危険なのかというと、体全体に無意識のうちに脳から送られている色々な命令は、神経を伝って体全体に送られていますが、コブラの毒は命令の伝達役を果たしている神経が毒によって犯されたことによって、脳からの命令が遮断されてしまうのです。 その結果、常に脳から動くように命令されていた心臓が、命令が送られなくなったことによって動かなくなり、そのために呼吸ができなくなり、最終的には命を奪われてしまうということです。また、この毒は毒蛇の持つ毒の中でも最も周りの早い毒でもあり、更には噛まれなくとも、毒が皮膚に付着しただけで、浸透性が優れたコブラの毒は体内に入ってしまいます。ですので、コブラの毒は触れることすら危険です。
■出血毒
出血毒は、日本の毒蛇であるまむしやハブが持つ毒です。コブラと違いまむしやハブなどの毒蛇からであれば、少量しか体内に送り込まれないため、大事には至らないものの、歌の歌詞にも出てくるガラガラヘビなどの毒蛇に噛まれたとなると、助かる確率が急激に下がります。出血毒は、その毒によって末梢血管系の機関に異常を発生させ、血液の主成分といえる赤血球を血管の外に出してしまう作用を持ち、その作用によって体内の組織を破壊してしまい効果を持ちます。 しかし、日本人においてこの毒が体内に入る主な原因はまむし、もしくはハブといって過言ではありません。冒頭にも書きましたとおり、まむしやハブに噛まれてもし毒を体内に注入されたとしても、きちんとすみやかに病院で治療を受けたのであれば、ほとんど命を落とす可能性はないといっても良いかと思います。ですが、放っておいて自己治癒力でどうにかなるというわけではないので、もし蛇に噛まれたときに激痛に襲われた、10〜20分が経過しても血が止まらない場合には、すみやかに病院へ向かい、医師の診察を受けてください。
■血液凝固阻害毒
血液凝固阻害毒は、ヤマカガシという毒蛇が持つ毒です。ヤマカガシは北海道を除いた日本各地に生息しており、このヤマカガシの亜種が東アジアに生息しています。まむし、ハブと比べるとかなり認知度は下がると思われますが、まむしやハブよりもその危険性は高く、深く噛まれると命を落とす危険性すら浮上します。 血液凝固阻害毒は、出血毒と似ているのですが、赤血球を血管の外へ追い出す出血毒とは違い、血液凝固阻害毒には、その名の通りに血小板に作用して、血液が固まるのを妨害します。そのため、皮下出血や血便、血尿などが起こり、最悪の場合には脳内出血が起こってしまいます。また、この毒が目に入ると酷い激痛に襲われ、最悪、失明に至ることもあります。この血液凝固阻害毒は、噛まれても出血毒のように激しい痛みは伴わないので、発見が難しいともいえます。
毒蛇に噛まれた時の対処の薦め
毒蛇に噛まれた時の一番の対応策は、安静な状態にして患者を病院に連れて行くことです。応急処置として毒が体全体に回らないようにすることはできても、毒の効果を無効化にすることは流石に一般の方では困難です。 ですので、毒蛇の毒なんてたいしたことはないとは思わずに、きちんと病院へ行き、医師の診察を受けてください。しかし、毒蛇に深く噛まれたという場合には、悠長なことを言っている場合ではなく、早急に救急車を呼んで病院へ輸送してもらいましょう。輸送の間に、救急隊員の方が適切な対応を行い、命を落とす可能性も低くなるかと思います。
日本・世界の毒蛇の種類紹介
800〜900種類いる毒蛇。しかし、命を危機にさらすのはそのうちの300種程度と言われています。幸いなことに、日本には危険な毒をもつ毒蛇はあまり多くありません。危険な毒蛇として認識されている毒蛇の大半はコブラ科に属する毒蛇です。最近では、ペットとしてコブラを飼う方もおります、そのコブラが脱走したとなると一大事です。また、海外に出かけた時に出会ってもこれまた一大事です。では、日本において注意すべき毒蛇と、日本国外で注意すべき毒蛇についてご紹介します
■まむし(ニホンマムシ)
凶悪な顔つきをした蛇としてあまり良いイメージのない蛇です。毒性はハブより強く、噛まれた人数は年間およそ3000人と多いのですが、命を落とした方は比較的少ないです毒蛇です。しかし、まむしに噛まれて命を落とした方が少なくとも、命を落とした方がいないわけではありません。ですので、十分に注意する必要があります。
■ハブ(ホンハブ)
噛まれたら必ず命を落とすと恐れられているハブですが、毒性が強いのではなく、毒を体内に送る量が多いそうです。現在ではハブの毒に対抗する手段が開発されているため、命を落とす確立は1%にまで抑えられているそうです。しかし、屋外での作業中に噛まれた場合には、対応が間に合わない場合もあり、数少ない1%になってしまうこともあります。
■ヤマカガシ
北海道を除く日本各地に生息しています。しかし、ヤマカガシの性質は大人しく、こちらから攻撃、刺激を与えない限りは、ヤマカガシが噛み付いてくることはありません。このヤマカガシによって命を落とした方もいますが、その原因は遊び半分でヤマカガシを捕まえようとして噛まれた結果でした。ですから、ヘビを見かけたら基本的に刺激せずにその場を立ち去るのが得策です。
■アスプコブラ
アフリカに生息する毒蛇の中で、特に危険とされるコブラです。小さい個体が多い毒蛇の中でも大きさは中々のサイズを誇っており、記録上での最大の大きさは、メートルを記録しているとのことです。余談ですが、世界三大美女に数えられるクレオパトラが、自身の命を絶つときに用いられたコブラが、このアスプコブラだという説もあります。
■タイガースネーク
オーストラリアで最も危険とされる毒蛇です。この毒蛇は、コブラ特有のフードを持っていないのですが、コブラ科に属するコブラです。更にコブラでありながら神経毒と一緒に出血毒も持ち合わせ、毒を相手の体内に送る量も非常に多く、もしこの毒蛇に噛まれた場合には、放っておくと2〜3時間で命を落とします。そのためか、命を落とす確立は40%と極めて高いです。