漆喰

漆喰(しっくい)とは日本で昔から使われてきた壁剤の一種です。家作りが現代の様式になっていくに従い、“古臭くて施工が手間な”漆喰は次第にその姿を消していきます。しかし、近年になって漆喰は見直され、現代住宅にもひんぱんに顔を出すようになってきています。ここでは見直されてきた漆喰のよさを紹介していきたいと思います。


漆喰について

それでは漆喰がどのようなものかを紹介していきます。

■漆喰とは

漆喰は消石灰(ライン引きに使われる白い粉)と麻の繊維、海草(フノリなど)を混ぜ合わせ水で練ったものです。こんなもので壁剤として大丈夫なのかと思いがちですが、考えてみるとモルタルセメントの材料に近いものがあります。石灰を用いるところからもわかるとおり乾燥すると白くなります。

■漆喰の耐久性

海草やら麻やらの柔らかそうな素材で出来ているはずなのに、漆喰の耐久性は抜群でかなりの長期間にわたって安定した壁剤として使えます。どれほど丈夫かと言うと、法隆寺・万里の長城などにこの漆喰が使われ、現存していることからもお分かりになるかと思います。

■漆喰の用途

漆喰は古くは城壁などに使われていました。民間レベルに使われるようになってからも土蔵・押入れ・風呂場など漆喰の特性を生かした部分で現在も使われています。もちろん、家の中のいわゆる内壁には白く美しい漆喰壁が愛用されていました。

漆喰のメリット

漆喰にはたくさんのメリットがあります。なぜ最近になって漆喰が見直されてきたのかといえば以下のようなメリットがあるからです。

■漆喰のメリット

漆喰にはたくさんのメリットがあります。なぜ最近になって漆喰が見直されてきたのかといえば以下のようなメリットがあるからです。

■漆喰は自然と環境に優しい

漆喰は二酸化炭素を吸着する性質があります。つまりちまたで話題の地球温暖化の主原因であるCo2を吸収してくれるのです。漆喰の重量のおよそ6割強の二酸化炭素を吸着してくれるので、自然に優しい素材ということになります。また、これも話題のホルムアルデヒド。これはシックハウス症候群の原因の一つとして注目されていますが、漆喰はこのホルムアルデヒドを吸着してくれるので身体にも優しい素材なのです。

■漆喰は火事に強い

漆喰は生きたセメントといえる素材なのでセメント同様燃える事がありません。ですから火事になっては困る大事な品物などを置いておく土蔵などには最適といえます。また“生きたセメント“なので、呼吸をしています。つまり湿気が多ければ吸湿、乾燥していれば放湿と、建物内を一定の湿度に保つ働きがあります。

■漆喰はカビない

ちょっと難しい話になりますが、石灰を基にした化学反応はほとんどエネルギーを減らす方向に働きます。つまり生物にとっては石灰をえさにしても栄養にならないのです。ということで、わざわざ漆喰をエサにするようなカビなどはいません。それだけ漆喰はかびたりするようなことが少ないのが特徴です。先ほどの吸湿性などを考えるとお風呂場など水周りの湿気の多い場所に漆喰はぴったりです。

■漆喰は静か

漆喰壁で固められた土蔵などは静かで、遮光能力にもすぐれています。つまり防音・対遮光性にすぐれている素材なのです。昔わるさをしたお子さんのお仕置きに土蔵に閉じ込めたのは、暗くて大声をだしても近所迷惑にならなかったからなのでしょうか?

漆喰のデメリット

もちろん漆喰もいいところばかりというわけにはいきません。やはりいくつかのデメリットがありますので、そちらも紹介しないと不公平だと思うので紹介してみましょう。

■漆喰は施工に手間と時間がかかる

忙しい現代社会において漆喰の施工は大変手間がかかります。左官仕事をしたことがあればご存知かもしれませんが、こうした壁剤を塗りこむときに一番手間なのが“乾くのを待つ”ことです。漆喰はセメントなどと違い、ゆっくり時間をかけて乾燥していくのでこの待ち時間が長くなり、結果として施工時間が長引く傾向にあります。

■漆喰はヒビが入りやすい

セメントは一気に乾燥してしまいますが、漆喰は時間をかけてゆっくり乾燥・硬化を行います。その時に急激に乾燥させてしまうと、セメントなどと同様ヒビが入ってしまいます。また、やはりセメント・コンクリートに比べればいくぶん強度が弱いことが弱点にあげられるかもしれません。

漆喰の日曜大工

一般家庭ではあまり大規模な漆喰塗りを行うのは材料の調達や施工技術などで難しいかも知れませんが、漆喰は壁だけではなく目地の充填などにも使うことがあります。こういった場合はプレミックス漆喰とでもいうような“後は塗るだけ”といった商品も販売されています。(商品名:うま〜くヌレ〜ルなど)このようなプレミックス漆喰などの商品を上手くつかえばDIY作業として漆喰を塗ることも出来るでしょう。ただし、壁などを塗ろうと思うならかなり左官作業に手馴れていないと難しいと思います。

漆喰のまとめ

漆喰は施工方法が難しいため、左官職人でさえ塗り方がわからないということすらあります。特に現代建築では壁の下地が乾燥しているところに濡れ漆喰を塗り重ねなければならないのでさらに難しくなってしまいます。しかしながら上で述べたように漆喰の魅力もたくさんありますので、自宅の新築やリフォームなどを考えている場合には検討してみてはいかがでしょうか?

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